大工さん

 昨日お話したような事が大工さんにも言えるのです。

 他の住宅会社に行っている大工さん達に聞くと、最近の若い大工さんの中にはノミやカンナを持っていない人もいるそうです。
 最近の住宅は新建材をほとんどビスで止めていくだけなので、電気ドライバーがあればほとんどの仕事ができるという事らしいです。
 最近は、上棟までの構造材の刻みもほとんどがプレカットで行ってしまうので、大工さん自身が墨付けや刻みをすることがほとんどなくなってのですね。
 日本の伝統文化を受け継いでいく職人さんが少なくなっていくのにはちょっと寂しい思いがします。
 私共の住宅もプレカットではありますが、自然素材で新建材は使いません。
丸太が入り、梁や桁を見せるような仕事をしているのでその部分は大工さんが墨を付けて手加工で行います。
 ノミやカンナは当然使います。
 ムク材を手加工で合わせていくので、すごく大工さんにとっては面倒な仕事です。
 若い大工さんは、年季の入った棟梁から教えてもらいながら加工をしています。
 何年かたつとこの大工さん達が次の若い世代に教えていくんだろうなあと思います。
 大工さんの中にはこういう仕事がやりがいがあるので、ぜひ新日本の家をやらせてほしいという人もいれば、こんな面倒な仕事はお金にならないから嫌だという人とにわかれます。
 面倒な仕事なりにお金はだしているのですが、それでも新建材の仕事ばかりをしていると面倒な仕事は嫌なのでしょう。
 当然、私共も大工さんは厳選します。
 私共の仕事をしている大工さんの紹介や、現場監督が話をして仕事ができるかどうかを判断します。
 私共の住宅では仕上げがほとんど表しで見えるので、大工さんの腕がすごく大きいのです。
 こういう仕事が出来る大工さんを次世代に残していくことも我々の仕事だろうなと思い、日々精進していきます。これからもよろしくお願いします。