昨日は自然素材になぜここまでこだわるのかというお話をしましたが、理由はいろいろとあります。
 まず1つは、私と材木業者の日野君のこだわりです。
 彼は「適材適所」という事をよく言いますが、床一つとっても杉の床は絶対ダメだと言い切ります。
 これは堅いところと柔らかいところが極端なので、10年後には削げが出てきてお客様にご迷惑をかけるという事なのです。
 他にも、耐震等級の最高等級を取得しようと思えば、2階の床の下に合板を使わないと取得できませんが、これは嫌だったので久万高原町林業試験場に依頼して私共の独自の施工方法で実験をしてもらい、合板を使わなくても、合板を張った時の2倍以上の強度が出ていることを実証し、耐震の最高等級を取得できるようにしました。
 下地の合板だからいいんじゃないかという考え方もありますが、なぜそこまでしたかと言いますと、7年位前に自然素材の家の内覧会をしたときに見に来ていただいたお客様で、今はこの方も姫原に建築させていただいた方なのですが、化学物質加敏捷の方がおられました。
 私が案内をしていて1階から2階に上がり寝室に入られた時、「この部屋は何か今までと違う」とおっしゃられたのですが、すぐには私も思い浮かばず、なぜだろうと考えたのですが、この家には屋根裏収納庫を設けていて、その床は合板を張っていました。
 屋根裏の床だから部屋の外だと考えていたのですが、その方はダメでした。
 そういう事もあり、やはりやるのなら徹底的にしなければダメなんだという事を思い知らされました。
 今、私共が合板を使うのはベランダの防水をする下地だけです。
 これは部屋内ではなく外部なので、姫原に建てていただいたお客様の家にも使っていますが、大丈夫みたいです。
 私共で建てていただく方は、私共の家なら安心・安全だろうと思っていただいています。
 その期待に沿えるようにこれからもこだわり続けます。