][水漏れ]

今回は通気工法の事について、私の考えをお話させて頂ます。
 今から17〜18年前に、モリタルの外壁が、一気にサイディングに替わっ
て、使われだした時代がありました。
 その最初の頃は、サイディングでも通気を取ると言う考え方はありませんで
した。
 防水シートさえ貼らない状況で、サイディングを貼って目地にコーキングを
し塗装をして仕上げていたのです。
 メーカー自体もそれで大丈夫だろうと考えていたのだと思います。
 ところが、それで施工した家は、軒並み雨漏りが生じたのです。
サイディング自体が硬いというか何と表現していいか判りませんが、遊びが無
かったのでしょう。
 目地のコーキングが切れて、そこから雨水が入り始めたのです。
 これはまずいとメーカーも思ったのでしょう、防水シートを張る事で雨水の
進入を止めることにしました。
 しかし、それでも窓の廻り等から雨水は入ってきます。
 結局、通気胴線を打って、建物から浮かせて水が入ってきても建物の中には
入らずに、建物と外壁の間を雨水が下に流れるようにして、建物内部への侵入
を防いだのです。
 このように、サイディングを張る場合は、仕上げのサイディングの目地が切
れて雨水が浸入する事を前提に、施工されています。
 私共は、当時からALCの外壁がほとんどだったので、ある意味助かったの
ですが、過去1件だけ、鉄骨造りにサイディング張った、店舗併用住宅ありま
した。
 (このお客様は私共が会社組織にする前に施工させて頂いたお客様です)
 築後7年くらいしての事です。
 雨漏りがすると言う連絡で、行って見るとやはり目地のコーキングが切れて
完全に隙間が出来ていました。
 3階建てだったので、すぐ足場を掛けてコーキングを打って修理しました。
 すぐメーカーを呼び見てもらったら、「鉄骨造りにサイディングを張って
は駄目」、との事、今から14年くらい前ですが、最初はメーカーもそういう
事が解らなかったのでしょう。
 
 この様に、外断熱とか新しい事を取り入れる時には色々考えられない様な事
起こります。
 お客様には色々ご不便をお掛けしたのですが、これが私共の今の財産となっ
ているんだろうなあ、って思います。
 空港通りのK様、その節は、大変ご迷惑を掛けて申し訳ありませんでした。
この場をお借りして、お詫びさせていただきます。